コンソーシアム設立趣旨 持続可能な社会での化学合成「ものづくり」の革新へ

医薬品の化学合成における連続フロー反応の活用に成功

近年、化学合成における連続フロー反応の活用が、世界的に注目を集めています。 EU FP7では、高分子触媒とマイクロ・ミリフロー化学プロセスを統合した ”POLYCAT”や”SYNFLOW”、”F3 Factory”等のプロジェクトが実施されています。 国内では、東京大学の小林修教授らが、カラム内に触媒を充填して連続フロー合成による医薬品合成に成功し、大きな注目を集めました(Nature, 520, 329-332 (2015))。 連続フロー合成は従来の方式に比べ、下記のような特徴があり、これからの持続可能な社会での「ものづくり」の革新につながると期待されています。

  • 省エネルギー、省スペース
  • 生成物の品質の定常化、選択性の向上
  • 生成物と触媒成分の分離を容易に
  • 環境負荷を低減した高効率な合成

化成品・ファインケミカルへの導入-新たなイノベーションの創出

現在の実生産プロセスでは、大規模工業生産のほとんどがフロー方式で行われているのに対し、化成品やファインケミカルのような中・小規模生産には、未だバッチ方式あるいはセミバッチ方式が中心に用いられています。 産学官の連携、情報交換を通じ、よりいっそうこの分野の研究を活性化し、大学や国研と企業間での新たなイノベーションの創出、日本産業界の新たな強みとして発展させていくため、国立研究開発法人産業技術総合研究所に「フロー精密合成コンソーシアム」を設立します。

設立の目的と事業概要

本コンソーシアムは東京大学や産総研等公的研究機関で開発されたフロー精密合成にかかわる技術を、いち早く実生産に結びつけるため、産学官の連携の場を提供、共同研究を推進し、日本の「ものづくり」の新たな力へと発展させることを目的としています。 この目的のため、下記の事業をとりおこないます。

  • フロー精密合成に関連した技術の情報交換
  • フロー精密合成に関連した技術の情報収集と提供
  • 会員相互間におけるフロー精密合成にかかわる共同研究の提案・実施の推進。特に産総研内におけるイノベーションコンソーシアム型共同研究の推進と、その中核企業との国プロ提案。
  • 公的研究機関、大学等の研究開発設備利用の促進。特に産総研内におけるイノベーションコンソーシアム型共同研究に基づく産総研施設の共同利用。
  • フロー精密合成にかかわる人材育成。特に東京大学とのクロスアポイントメント制度にかかわる人材交流の開始。
  • その他、本コンソーシアムの目的を達成するために必要な事項

コンソーシアムの体制

 

会長の下、会員として法人会員、一般会員及び特別会員を置き、別途副会長を定めます。

役員紹介

会   長  佐藤 一彦     産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センター 研究センター長

副会長 小林 修         東京大学 大学院理学系研究科 教授

幹    事 前 一廣         京都大学 大学院工学研究科 教授

幹    事 齊藤 隆夫     株式会社高砂ケミカル 代表取締役社長

幹    事 浅川 真澄     産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センター  副研究センター長

法人会員

旭化成ファーマ株式会社、味の素株式会社、宇部興産株式会社、大塚製薬株式会社、小野薬品工業株式会社、オルガノ株式会社、株式会社カネカ、川研ファインケミカル株式会社、協和発酵キリン株式会社、クミアイ化学工業株式会社、コニカミノルタケミカル株式会社、金剛化学株式会社、JSRライフサイエンス株式会社、株式会社島津製作所、株式会社スクラム、株式会社セントラル科学貿易、大成建設株式会社、大日本住友製薬株式会社、第一三共株式会社、大東化学株式会社、株式会社高砂ケミカル、株式会社タクミナ、武田薬品工業株式会社、田辺三菱製薬株式会社、千代田化工建設株式会社、中外製薬株式会社、デクセリアルズ株式会社、株式会社DFC、DIC株式会社、テックプロジェクトサービス株式会社、東京化成工業株式会社、東京理化器械株式会社、東洋合成工業株式会社、株式会社中村超硬、日油株式会社、日京テクノス株式会社、日産化学工業株式会社、日光ケミカルズ株式会社、日揮株式会社、日機装株式会社、日本ゼオン株式会社、株式会社日本触媒、日本スウェージロックFST株式会社、日本電子株式会社、日本レドックス株式会社、富士フイルム株式会社、マイクロトラック・ベル株式会社、三井化学株式会社、三菱化工機株式会社、横河ソリューションサービス株式会社、株式会社ワイエムシィ、和光純薬工業株式会社(他計55社)

会員区分

会員区分 会員タイプ 年会費
法人会員 会費を納めた法人又は団体 大企業 一口20万円 中小企業 一口10万円 (一口あたり2名まで登録可能)
個人会員 大学及び公的研究機関の研究者 無料
特別会員 国の行政機関、独立行政法人、 社団法人及び財団法人並びに、 本事業の推進を図るため 会長が参加を必要と認めた者 無料

この他にメール会員として無料でどなたでもご参加いただけます。 フロー精密合成に関わる情報や活動状況などをメールで配信いたします。